2025.6.2 Release
工場の検査や生産・製造の計画 / 整備計画 / 点検計画/ 勤務スケジュールと配員計画など属人的、多工程、複雑な業務ルールを考慮、最適化された計画を自動作成し、計画の高度化を実現
多品目・多工程な食品加工業や化学・製造工場、保安検査場などの作業計画を作成するには、物量(製造数、入荷数など)の把握だけでなく、設備などの物理的制限、作業手順、時間的制限、従業員のスキル、その他さまざまなルールや制限の業務知識と長年の経験則を要する膨大な時間が掛かる作業です。
考慮しなければならない項目が増えることで、組合せのパターンも指数的に巨大化し、現代のコンピュータでも計算不能(組合せ爆発)、または時間が掛かり過ぎて、業務での実用が難しくなってしまいます。
また、熟練した特定の人物の「勘」と「経験」でしか対応ができないといったような属人化が進んでしまうと、業務を代わる人材がいない、退職時に引き継ぎができず運用を見直さなければならない、利用中のシステムを捨てなければならないなどといった問題も発生します。
OptFlowは、これまで当社が培ってきた統計解析のノウハウを元に企業の持つ複雑な業務ルールを定式化し、最適化アルゴリズムを用いた自社開発エンジンを中心に、課題に合わせた最適なエンジンを用いて工程計画を実用可能なレベルで自動化することで、人的労力を削減するだけでなく無駄や偏りを解消し、属人化からの脱却、業務負荷を軽減、計画の高度化を実現します。
生産計画/製造計画/検査計画/整備計画/点検計画/勤務スケジュールと配員計画 など応用範囲も広く、課題に合わせて柔軟に対応することができます。
さらに同じ最適化技術を用いた業務タスク/勤務シフトを自動作成する「Optamo」と連携させることで人員配置を含めた全体的な最適化を実現することもできます。
OptFlowの提供価値
OptFlowは企業の持つ課題と技術的課題を解決します

OptFlowプロセス
工程計画「最適化」のプロセス
工程計画を最適化、目標に近づくよう省力化するためには、企業の持つ見えないルールの見える化が必要不可欠です。
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[経験]や[勘]の
共有と継承現場には全体で共有しきれていない知恵やデータがまだある可能性があり、これを集めて整理して見える化することで、利活用や改善が期待できる
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生産性・稼働率・平準化
など全社KGIの向上取り組みにより延伸した周期を有効に活用し同時に平準化することで、リソースの低減など操業の効率化が図れ、働きやすさにもつながる
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計画作成の省力化 /
高速化 / 高度化計画作成に要する時間を短縮することで省力化をはかると同時に、制約の重みを変えたシミュレーションなど複数案の比較が可能になり、迅速かつ適切な経営意思決定を支援し得る
工程計画「自動化」のプロセス
「現状の課題」と「見える化されたルール」を元に工程計画を自動化します。プロトタイプの検証を経て改善を行い、変化する状況や新たな課題に対応します。
OptFlowのエンジン(最適化AI)
貴社の工程計画の業務ルールをコンピュータが解ける形に定式化、
自社開発エンジンを中心に課題に合わせたエンジンを選択します。
定式化業務ルールをコンピュータが解ける形に整理する
課題の大半は“現実問題の定式化”

ソルバー(Solver)問題を機械の力で解き、最適な答を出す
課題解決に適したアルゴリズムの選択

開発事例


食品加工業における工程の自動作成および最適化人員割り当て
食品加工業では、多品目・多工程であり、工程計画をつくるのに時間がかかり、属人的な作業となっていた。またスキルを加味した最適な人員配置ができていなかった。2つのプロセスで最適化処理を活用して、全体最適化しました。
- 注文
- 工程計画作成最適化処理
- 人員計画
- 担当割当最適化処理
- シフト確定
- 予実対比リスケジュール
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●納期 ●設備 ●工程
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●必要人員 ●スキル
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●勤務条件 ●スキル
※Optamoを活用 -
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管理画面のサンプル





最適化を活用した計画システム開発
作業計画を作成するには、物量(来店数、入荷数)の把握だけでなく、物理的制限、作業手順、時間的制限、その他さまざまなルールや制限の業務知識が必要です。業務ルールを定式化し、コンピュータで最適な作業計画を誰でも自動で作成可能にしました。
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リスケジューリング・緊急対応
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新しい業務や設備のシミュレーション
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属人化の解消
工程計画のアウトプットサンプル

最適化に必要な業務ルール
- 物量に応じた作業量
- 作業量に応じた人員数
- 作業工程(作業の前後関係)
- ジャストインタイムな作業人数、後でもよい作業
- 必要なスキルを把握
- 移動時間や設備などの物理的制限の考慮 など


計画システム活用事例:九州旅客鉄道株式会社 様 車両検査計画
九州旅客鉄道株式会社(JR九州)の特急から近郊型車両、ゆふいんの森号やSLのような観光列車まで、扱う車種が最も多い工場として知られている小倉総合車両センターの複雑な車輛メンテナンス工程計画を自動的に作成し業務効率の大幅な改善ができました。

- 誰でも同品質の車両検査計画が作成でき、属人化を解消
- 精確な検査計画を自動作成することで、作業不可を軽減
- 月毎の現場作業料の偏りをなくし、現場の不満を解消
検査日数
合計 3,000日 短縮
年間検査対象車は約500両
平均6日/1両 短縮
作業時間
人が作成
160時間
システムが作成
4時間15分
■ 基本機能
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計画作成機能
年間、月間、旬報の計画が作成できる
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計画修正機能
担当者が修正を加え一部を固定した後、残りを再度最適化計算することが可能
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マスタデータ編集機能
車両・作業場所・標準工程マスターは編集可能
Optamo連携 全体最適
一日の勤務シフト表や、デイリーのタスク表を自動作成するOptamo(オプタモ)と連携することにより、人員配置を含めた全体最適化が可能になります。
導入フロー
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STEP01
ヒアリング
貴社の現行業務を理解、整理します。
貴社の工程計画について業務レベルのヒアリングをします。
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STEP02
モデル作成
現行の業務工程を整理して、データモデルに落とし込みます。
標準化されていない業務工程があれば、モデルで扱えるように見直していただくことがあります。
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STEP03
業務ルールの定式化
計画に必要なルールを言語化し数式化します。ルールの優先度を定義します。
貴社の工程計画の業務ルールをヒアリング、本質的な業務ルールを見極め整理し直し、コンピュータが解ける形に変換します。
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STEP04
プロトタイプエンジン開発PoC
プロタイプエンジンを設計/開発し、精度を検証する(PoC)
最適化の結果が及第点に達するためには必ずPoCが必要となります。貴社の必要要件を細かく確認し、段階的にチューニングをいたします。
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STEP05
本番
PoC時の課題を解決し本番エンジンをつくる
本番開始後も回帰率を考慮したフィット&ギャップの対応などを行い、精度を上げていきます。